数日続いた山越えの、過酷な行程を経て、昨日この温泉宿にたどり着いた。久しぶりに屋根の下で、マトモな寝具で眠り気持ちよく目覚めた八戒は、一人早朝の風呂場へ向かった。脱衣所で衣服を脱いで、タオル一枚を持ち、浴室の扉を開け、心底脱力した。
そこで天下の最高僧さまが、土左衛門状態になっていた。
浴槽の一段高くなった所に座り、腰から下だけ湯に浸かり、上半身は浴槽の縁に凭れ、仰向け状態。ご丁寧に周囲にはビールの空き缶が数個転がっている。八戒はその無防備さに、呆れを通り越し、怒りさえ感じた。遠目で呼吸が規則正しいことを確認して、傍に寄って声をかける。
「三蔵…。大丈夫ですか?飲酒しての入浴は、身体に良くないですよ?」
その言葉に一瞬目を薄く開けた三蔵は、力の抜けた声を出した。
「…八戒か?…動けねぇ…」
そう言って手を差し伸べてきた。
八戒が三蔵に思いを寄せていることは、三蔵自身も知っている筈だ。
それなのに、惜しげもなく裸体を晒すのは、八戒を信用している証ともいえるが、我慢を強いられる身としては、辛い物がある。
それでも、このまま三蔵を湯に漬けていてはマズいので、三蔵の腕を取り、湯船から引き上げようとした。
しかし、脱力した大の男をそう簡単には引き上げられない。
溜息を付き自分も湯船に入る。
入浴中の三蔵は、当然一糸纏わぬ姿。その上酒と長風呂の影響で、満足に動くことも出来ない。三蔵の隣に腰を下ろした八戒は、お湯の浮力を借り一度自分の膝の上に三蔵を座らせる。
すると三蔵が八戒の首に腕を回してきた。
「…三蔵、僕にも我慢の限界ってあるんですよ?…襲いますよ?」
全裸で密着した状態は、余りにも刺激が強い。
首筋に顔を埋めている三蔵に、忠告するように言った。
「……分かってる。酔ってるのは確かだし、身体も満足に動かねぇ…。でも意識はしっかりしてる…」
三蔵はそう言うと更に強い力で、しがみついてきた。
「…本当に分かってますか?僕が誰だか分かりますか?」
戸惑いながら尋ねる八戒に、三蔵は顔を上げ、八戒の瞳を見つめ、しっかりと言った。
「分かってる、お前は八戒だ。お前なら…、お前だったら…」
語尾は言葉にならなかったが、八戒は三蔵の思いを正確に捉え、三蔵を抱き上げ浴室の床に横たえ、最後の確認をした。
「…本当に良いんですね?」
その言葉に三蔵は黙って頷き、瞳を閉じ八戒に身を委ねた。
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―了―
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という訳で、温泉物語83バージョン♪・・・逆カプ書かせた極悪人香月(^_^;)。
いや〜ん、三蔵様、色っぽーい♪八戒さんもタガが外れるのは仕方ないですね(>▽<)。
実はこちらは完全に香月仕様の特典で、本家様宅では掲載されていない超レアな一品(笑)。
うぃすた様、本当に有り難うございました!
※再度注意喚起致しますが、「D-course」様は完全なる38サイトであり、こちらの中で83の話題を出すことは厳に謹んでいただきますようお願い致します。 |

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